日本のカジノに意欲をみせる外資
『IR実施法案』閣議決定
日本政府はカジノを含む統合型リゾート(IR)実施法案を閣議決定した。
世界ではカジノ市場が伸び悩むなか、米大手「MGMリゾーツ・インターナショナル」などは、日本のカジノ解禁にエールを送っている。
ギャンブル依存症などへの懸念も強いため政府は当面のIR解説を3カ所に縛るなど制限を設けるため、争奪戦は激しくなっている。
大阪では「関西IRショーケース」が開かれ、大阪市の吉村市長は「世界でほかにないIRをつくってもらいたい」と強調した。
日本で活動する主なIR事業者
- MGMリゾーツ・インターナショナル(米国)
- 米ラスベガスなど世界で27施設を展開し、6500万人の顧客をもつ
- ギャラクシー・エンターテインメント・グループ(香港)
- 主にマカオでホテル・IRを開発、運営
- シーザーズ・エンターテインメント(米国)
- 米ラスベガスなど世界で50のカジノやホテルを展開。IR滞在客は年1憶人以上
- ラスベガス・サンズ(米国)
- シンガポールのマリーナベイ・サンズなど8施設を展開
世界のカジノ市場は、年1700憶ドル(約18兆円)に達するとされているが、米国とアジアは曲がり角にさしかかっているという。
アジア最大の拠点「マカオ」の2017年の賭博業収入は、約330憶ドルで、4年ぶりに増加したものの、2013年の7割の水準に落ち込んでいる。
主な原因は、中国の習近平国家主席による、「倹約令」や「網紀粛正」の影響で中国本土からの来場者が落ち込んだ。
ラスベガスも頭打ちで、MGMリゾーツの2017年の営業利益は前期比で2割近く減ったようだ。
カジノ大手にとって、世界第3の経済大国である日本は、有望市場だ。
大手カジノがプレゼンを展開してアッピールしている。
面積の制限や納付金について
IR実施法案では、日本人客の入場を週3回、月10回までに限り、1回6000円の入場料を徴収する。
カジノ事業者は「収益の30%」の納付金を課せられる。
さらに、施設全体に占める「カジノの面積を3%」に制限するなど、諸外国に比べて厳しい制約が課せられる見通しだ。
それでもシーザーズなどは「政府が調査して算出した結果であり受け入れる」と話している。